タイ駐在コボリの驚異の日常

ディープな海外駐在の裏側

雨の日は社員がなかなか出社しない

雨の日、始業時刻の出社率は低い。特に雨季。

日本人の感覚から言うと、何言ってんだおまえ?だろう。私もタイに来た3カ月くらいは、これが理解できなかった。

ある雨の日の朝、先任の日本人とこんな会話があった。

私「どうして今日はスタッフの数少ないんですかね?」

先任「ああ、今日は雨だから」

私「・・・・はい?

 

何を言ってんだコイツは・・と思ってた。

しかし、深夜に大雨が降った翌朝、郊外で見た光景で私の考え方がガラッと変わった

タイの雨季、雨が降ると土砂降りになる。その後、ソイ(通り)の中は水びたし。家の前は川になる。自宅から大通りや駅に向かうには、その川の中を膝まで、或いは、腰まで汚水に使って行くことになる。その後、濡れたままバスやBTS(高架鉄道)やMRT(地下鉄)に乗って会社まで1-2時間かけて行かなくてはいけない。または、家の前の水位が高すぎて車やバイクが出せない状況になることもある。実質、しばらく水が引くまで家に軟禁される状況。

 

日本だったらプチ水害レベル。こんな状況になっているのも知らず、定時に来るのが社会人の常識とか思ってた自分が恥ずかしい。雨が降って道路が混むなら、10-20分家を早く出たら?なんてアドバイスもしてたけど、1時間くらいは水が引かないし、引いた後には一斉に大渋滞が発生する。少し早め行動なんて、全く意味なし

 

雨水が簡単にはけないのにも理由があることが理解できた。

タイはインフラがまだまだで排水設備が未熟だとか言っている人がいたが、そもそもの台地がめっちゃなだらか。チャオプラヤ川の肥沃な水田地帯が大都市に変わったエリアなので、雨水が流れていくべき低地がない。時々、海の水が川を逆流して上流で水害を起こすくらい平地なのだ。

 

同じ雨でも”ところ変われば”で、雨が降ってもさっと海に流れる日本とは違う

決してタイ人が雨で出るのがめんどくさい訳でもなく、ちょっと早起きして早めに出るような予防策ができない人達というわけでもなかった。こんな事情が裏にあったのだ。